「モエレ沼公園道中すごろく」
at FOLDING COSMOS 2013
モエレ沼公園での絵すごろくの制作ワークショップ

ワークショップ実施:2013年8月16日
日時:2013年9月18日〜9月23日

 作品のインスピレーションは、一畳敷と武四郎の活動そのものにあります。
 明治の評論家・内田魯庵が「好事の絶頂」と評した武四郎の畳一畳の書斎が、神田五軒町にあります。そこは、訪れた場所や、出会った人々のつてなどから集めた価値ある古木で作られており、かつて旅した地を思い出すインデックスのような役割の場所であることが分かります。また、武四郎は教育にも力を入れており、絵と俳句などのテキストで成る興味深い絵双六を制作しています。道東の沿岸部を巡る絵双六では、「蝦夷土産道中寿五六」という名がついていて、海産物だけでなくや生活や風習のモチーフも登場します。
 今回制作した「モエレ沼公園道中絵スゴロク」では、日常性の持つ美しさといったハイコンテクストで内的な感覚、旅を通して新しい発見、興味が拡がっていく感覚、松浦武四郎のフィールドワークをテーマにしたと歴史性や風土が持つ懐かしみや知識が交差するイメージでどんなことができるかを考えました。そこで同時に展示した「light shadow」の「佇まい」をテーマにした空間の直接的な体験とは別のベクトルで、「土産」のような、持って帰ることができる記憶の断片のような作品を制作しようと考えました。会期一ヶ月前に、子どもたちとガイドツアーで公園を巡りながら、モエレ沼公園内の彫刻や風景など自由な着眼点でモエレの見所や好きな場所を絵と文章で描いてもらい、成果物としてのオリジナルの絵スゴロクを編集し制作を行うワークショップを実施し、モエレでの体験をオーディエンスと共有する目的で展覧会中に来場者に無料で配布されました。






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