INSTALLATION


「seem みえている」

白黒テレビ、溶接したステンレスのアンテナ、虫の抜け殻にメッキ、メガネ、鉄板
サイズ可変

リビングルームに展示。日本の消費的な宗教のあり方を示した作品。21世紀は間違いなくテレビジョンの時代であった。居間には必ずテレビがあった。視聴率に支えられる偏ったブロードキャスティング。そこから生まれる世論。相対的な価値観。それは本当に正しかったのだろうか?おそらくこの問いに誰も答える事はできない。それはたぶん私たちが望んだ事なのだ。
 アナログ放送が終了し、何も映らなくなった旧式のテレビ。より電波を受けられるように改良されたアンテナ。そこには中身が失われ、メッキ処理で真偽のわからなくなった虫の抜け殻がしがみついている。新しい宗教感を啓発するために、第三の目を矯正するメガネが売られ、それを通してのみ見えるTV番組の怪しげな商品の通信販売が流れている。メディアが発する限られた世界。私たちは外から傍観するしかない。

 

 

みえている
みえていない
つながっている
つながってない
しんじている
しんじていない

 

 

 

 

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