INSTALLATION 



「残像-AFTERIMAGE-」GU A.K.A TETSUSHI TOMITA SOLO EXHIBITION
トオン・カフェ、札幌
PC、プロジェクター、木パネルにグワッシュ
2010,5

afterimage

カフェギャラリーでの二度目の個展。前回は写真にペイントする作品が主でしたが、今回は、”写真(記録)を元に、自分の記憶を描く”という手法をとりました。記憶の交差をテーマにした作品群です。写真そのものによって「記録」に近すぎないようにすること。また、タイトルの「残像」という言葉にある通り、既視感といったものではなく、私の頭にべたっと貼り付いてはなれないイメージ(像)を、シルエットで捉え、ブラー(アウトフォーカス)や図と地の関係性、象徴性を主眼においた現代の視覚文化のさまざまな境界を描こうとする試みです。モチーフは、私自身が撮ったもの、マーケットで購入した匿名のフィルム、デジタル画像、50年代の出版物など、近代と現代が混在しています。
 映像を使った展示を道路に面した広い窓に展開しました。文化遺産などの歴史的建築物で発表することが多かった「Cheval Blanc」ですが、今回はより日常的な空間です。吊られた額縁にのみプロジェクションされる映像は、モロッコとスペイン側の国境であるマラガで撮ったスナップです。鑑賞者は反射によって錯覚を起こし、自分が投影されることによって境界が消え、外部と内部とがあいまいに繋がります。絵画の持つ額縁の意味を再認識させる試みです。

talk event

会期中にトークイベントを開催しました。20人ほどの参加を頂き、アートやデザインについて、札幌で活動するammmの真砂喜氏と、リアルな現代社会でのアートの役割、問題点や方向性などをディスカッションしました。後半のフリートークでは、ジャンルを超えての活発な意見が交わされ、有意義なイベントとなりました。


horseshoe

馬蹄による残像のメタファー


matinee_soir_jpg

カフェ側北壁面「matinee et soir」古材のフレーム、印画紙にアクリルでペイント



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