INSTALLATION

 

 

hoheikan

SEMI-PROJECT01「〜豊平館のためのインスタレーション〜」
豊平館内4カ所。DVDプレイヤー、プロジェクター4台。原画はインク、木炭
2009.9

shiryokan

SEMI-PROJECT 02「モネ、彼女、私」「Rose Breath」札幌資料館のための映像インスタレーション
PC(サウンドを含むアトランダム映像再生プログラム)、DVD、プロジェクター、オーガンジースクリーン、2009.11 

札幌大通の登録有形文化財、札幌資料館と豊平館を会場として行われたアートプロジェクトの参加作品。来客者が少ない冬期間に、アートによる歴史ある建築物の魅力を伝え、人の集まる場をつくりだす。人、アート、場のトライアングルから複合的な効果を生むサイトスペシフィックを意識した映像インスタレーションである。豊平館で行った馬をモチーフにしたプロジェクトを資料館で展開させた「モネ、彼女、私」をエントランスホールに展示した。三者の物語が、自動プログラムによって、断片的にランダムに再生される。挿入されるブラックの画面は、死と再生を同時に意味し、自然、人、歴史の関係性における循環性を現している。また、アーチ形装飾のある壁面に合わせ、映像をマスキングして空間を延長させるメディアのトロンプルイユがテーマである。

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2Fの交流室には、人間の意識と無意識をテーマにした映像作品「Rose Breath」を展示。人の呼吸音に合わせ、バラが開花し、またしぼむ動きを繰り返している。日中は太陽光によってそれが白いバラであることはほとんど視認できないが、半透明のカーテンを通して日没とともに光と影が反転し現れてくる。これは、善と悪、眠りと覚醒の図と地の構造をメタファーとして現している。内部空間だけでなく2階正面ファサードの窓から東面、大通公園12丁目のバラの庭に向かって、外部空間とつながる仮設のランドマーク的な意味合いを持つ。人工物である建築そのものが、人の存在によって、呼吸する(保全される)という相関関係を現している。

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